街路が得意とする新技術NEW TECHNOLOGY

街路は、街のこと、路のことを扱うプロフェッショナル集団として常に新しい技術の導入を行っています。これらの新技術の内、近年、都市のヒートアイランド現象の緩和に貢献する舗装として注目を集めている「遮熱性インターロッキングブロック舗装」について、以下に取り上げます。

ヒートアイランド現象

ヒートアイランド現象とは、都市の中心部の気温が郊外に比べて島状に高くなる現象です。ヒートアイランド現象は年間を通じて生じていますが、特に夏季の気温上昇が近年顕著で都市生活の快適性を低下させています。世界の平均気温は、ここ100 年で約 0.7℃上昇しており、地球温暖化が主な原因と考えられています。 一方、東京の平均気温はこの100 年で約3℃上昇しています。地球温暖化による気温上昇にヒートアイランド現象が加わり、急速に都市の温暖化が進んでいると言えます。

ヒートアイランド現象の原因

ヒートアイランド現象の主な原因は、緑地の減少とアスファルトやコンクリート面などの拡大(地表面被覆の人工化)、建物や工場、自動車などの排熱の増加(人工排熱の増加)、密集した建物による風通しの阻害や天空率の低下(都市形態の高密度化)の3つが挙げられます。中でも地表面被覆の人工化は、全体の約30%を占める大きな原因です。

ヒートアイランド現象の抑制策(遮熱性インターロッキングブロック舗装)

都市の地表面被覆の人工化によるヒートアイランド現象の抑制策の一つに遮熱性インターロッキングブロック舗装が挙げられます。遮熱性インターロッキングブロック(コンクリート製ブロック)を路面に使用することにより、アスファルト舗装に比べて―11℃以上、路面の温度を低減させることが可能です。(アスファルト舗装温度60℃時)
遮熱性インターロッキングブロックを使うとなぜ路面温度の上昇を抑制できるかですが、インターロッキングブロックの表面約10mmの部分に近赤外線の太陽光の波長(一番熱を出す波長)を反射する特徴を持つ特殊な材料を練り込んでいます。このため、太陽光を反射し、路面の温度上昇が抑制されます。これにより、歩行者は昼間は涼しく、夜間は舗装が蓄えた熱量が小さいため熱帯夜の抑制にもつながります。

近年の遮熱性舗装に関する話題では、2020年東京オリンピックのマラソンが東京で行われる予定でしたが、マラソンコースを遮熱性舗装(遮熱性アスファルト舗装)で施工する予定でした。国交省ではランナーに遮熱性舗装の上を走ってもらい涼しさが体感できるかの検証も行った上で、マラソンコースへの遮熱性舗装の適用を決定しました。

【素朴な疑問】

ここまで読んで「でも、路面で太陽光が反射したら人はより熱く感じるんじゃないの?」と思われた方もいらっしゃると思います。この疑問に対して、説明させていただきます。まず、人が舗装の上を歩いたり、走ったりする時にどのように熱を感じるかですが、これは足の裏が感じる熱さで暑い・涼しいを感じる割合が高いのです。そのため、熱を吸収しない遮熱性舗装の上では人は涼しく感じるということになります。
もう一つ。実は体全体が感じる熱量も遮熱性舗装の方がアスファルト舗装よりも小さいのです。下の図で説明すると、太陽光の「日射」と「大気放射(温まった上空の空気から伝わる熱)」の合計の熱量は、舗装の種類に係わらず同じです。次に「地面の日射反射」による熱量はアスファルト舗装よりも遮熱性舗装の方が大きくなります。ここまでだけだと遮熱性舗装の方が人は暑く感じるということになってしまうのですが、もう一つ考えなければならないのが「地面からの赤外放射(暖められた地面から空気を伝わって到達する熱)」です。これは、アスファルト舗装よりも遮熱性舗装の方が大幅に小さくなります。このため、これら「日射」と「大気放射」、「地面の日射反射」、「地面の赤外放射」の合計はアスファルト舗装よりも遮熱性舗装の方が小さくなり、その結果、体全体が感じる熱量は、遮熱性舗装の方がアスファルト舗装よりも小さくなります。そのため、体全体が感じる熱量も遮熱性舗装の方がアスファルト舗装よりも小さいのです。ご納得いただけたでしょうか。

遮熱性インターロッキングブロック舗装の優れた点は、グレーやブラウンなど熱を吸収しやすい色の場合でも温度上昇を抑制できる点です。アスファルト舗装の温度が高くなるのは色が黒いからというという要因が大きいのですが、遮熱性インターロッキングブロック舗装の場合、色が黒っぽい色でも温度上昇を抑制できる優れものなのです。これは、表面に練り混ぜている特殊な材料の特性によるものです。


街路では、ヒートアイランド現象の抑制に効果的な新技術である遮熱性インターロッキングブロック舗装の普及に積極的に取り組んでいます。